NISA貧乏やiDeCo貧乏が引き起こすだろう金銭面の問題を要約すると、タイトルの通りである。
会計上、NISA民が良く買う投資信託やETFなどの有価証券類は、次のように分類される。
- 有価証券
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流動資産。1年以内に売却・償還される予定のもの。
- 投資有価証券
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固定資産。1年を超えて保有する予定のもの。
NISA民の大半は「老後のため」とか「いずれFIREする時のため」といった長期保有目的で投資信託やETFを買っている。要するに固定資産を増やしている訳だ。
ここで第一の問題「流動比率の悪化」が発生する可能性がある。
流動比率が低すぎる場合に起こりうる代表的な問題といえば黒字倒産――要するに資金ショートである。個人の場合は企業ほどシビアな問題に発展することは少ないだろうが、それでも流動資産確保のための固定資産売却、つまり不本意なタイミングでの投資信託の売却は起こりうるだろう。
ということで、やはりある程度の流動資産の確保は重要である。言い換えると生活防衛資金を確保しろということだ。
第二の問題「研究開発投資・設備投資の不足」は、固定資産の蓄積に注力しすぎて手元資金が不足しすぎる状態が続くことで発生しうる。
企業で言えば、短期的な利益は確保できても、中長期の視点では競争力を失っていくリスクが生じる運営だ。
この問題は個人でも起こりうる。よくNISA貧乏へのアドバイスで言われる「若者は自己投資しろ」は、「個人の稼ぐ力」について中長期の視点で述べたものだ。やはりある程度の研究開発投資・設備投資は必要で、そのために必要な流動資産を確保すべきなのだ。
一方で「若者は自己投資にフルベット」という言説もあるが、このパターンは企業で言うなら「創業3年以内のベンチャー企業」的超々シャカリキアプローチである。ベンチャー界隈は覚悟ガンギマリなゴリマッチョの集合体だが、それにもかかわらず創業3年以内に3分の1が退場するという魔境である。只人には耐えられまい。
ということで、企業ではなく個人の場合には、一般的には「自己投資にフルベット」はやりすぎであるケースが多いと言える(そのアプローチでも成功する人がいることは否定しないが、万人向けではない)。研究開発投資・設備投資への資金投入と固定資産の積み増し、双方を両立していくアプローチの方が鉄板だろう。
要はバランスだよ、バランス。そこんとこいい塩梅にお願いね。